新生活を始めるにあたって色々買いそろえる時期には、必ずといっていいほど包丁も購入するはずです。
「結婚して新居で新しい生活を迎える」
「初めての一人暮らしを始める」
包丁はそうそう買い替える物ではないので、初めて購入する包丁とは長年付き合うことになります。
その包丁が、「切れない」「使いづらい」などの問題を抱えていると料理そのものが楽しくなくなってしまいます。
これは極端なことを言っているわけではありません。
実際プロの料理人や料理にこだわっている方にたずねてみると、良くない包丁で料理することがいかにストレスになることかが分かると思います。
ここでは初心者の方の疑問を解決しつつ、初めて購入する包丁の選び方をお伝えします。
包丁の扱いに慣れていない方の中には、包丁の切れ味が鋭いと怪我をしやすいと思っている方が多いです。
しかし、これは全くの逆で切れ味が鈍い包丁ほど指を切ったりなどの怪我をしやすいのです。
なぜかというと、実際に体験してみると分かると思いますが、切れ味が鈍い包丁を使うとどうしても余計な力が入ってしまいます。
余計な力が入ると手元が狂いやすくなってしまうのです。
良く切れる包丁は、ほとんど無駄な力を入れなくてもすいすい切れますので怪我をすることは少ないのです。
確かに切れ味が鋭い包丁はギラギラして少し恐く見えてしまいますが、初心者だからといってあえて良く切れる包丁を避ける必要はないのです。
包丁は様々な素材から作られていて、その素材によって性質が大きくことなります。
包丁の素材は、大きく分けると「鋼」「ステンレス」「セラミック」の3つに分類することができます。
※詳しくはこちらのページを参照
包丁の素材
結論から言うと、予算にある程度余裕のある方にはステンレス製の包丁をおすすめします。
理由は、鋼とセラミックの包丁はあまりに大きい弱点を抱えているからです。
鋼については初心者にとっては難しい”研ぎ”が必須である点です。
セラミックについては、あまりに脆い(刃が欠ける)点です。
ステンレスに関しては、弱点らしい弱点は見当たりません。
したがって消去法でステンレス製の包丁が最も万能といえるのです。
ただし、安価(3000円以下)な包丁で済ませたい場合にはステンレスはおすすめしません。
なぜならステンレス製の包丁はある程度高価(5000円以上が目安)な商品でないと他の素材と比べて切れ味が悪いのです。
安価な包丁を選ぶのでしたら、セラミックか鋼の包丁をおすすめします。
セラミックと鋼を比較した場合の圧倒的な違いは、手入れと耐久性です。
手入れが楽で耐久性に乏しいのがセラミック、頻繁な手入れが必要で耐久性抜群なのが鋼です。
どの素材の包丁を購入するのかを決める場合には、予算と手入れの手間の2つのポイントを考えてみるとよいでしょう。
参考までにそれぞれの素材を4つのポイントから比較すると次の通りになります。
【切れ味】 | 「鋼」>「ステンレス」=「セラミック」 |
【手入れ】 | 「セラミック」>「ステンレス」>「鋼」 |
【耐久度】 | 「鋼」=「ステンレス」>「セラミック」 |
【価格】 | 最高級品の場合は「鋼」>「ステンレス」>「セラミック」 低価格品の場合は「セラミック」>「ステンレス」=「鋼」 |
ここまでで購入する包丁の素材が決まったと思いますので、最後は包丁の種類を決めましょう。
包丁には、”三徳包丁”・”牛刀”などの様々な種類があります。
包丁の種類については下記のページで詳しく説明しております。
用途別で見る包丁の種類
初めて購入する包丁としておすすめするのは牛刀です。
一般的には三徳包丁が最も万能な包丁とされていますが、なぜあえて牛刀をおすすめするのか、その理由をお伝えします。
料理初心者の方が包丁で切る食材は、その大半が肉と野菜です。
野菜の中には、キャベツなどの大きな物があり、ある程度の刃渡りがないと一刀両断することができません。
食材の直径に対して刃渡りが足りないと、変な使い方をしてしまい怪我をする原因にもなってしまいます。
また、刃先が尖っている包丁があると何かと便利です。
食材はほとんどの場合、ビニール袋に入っていたり、ラップがされていたりします。
その包装をはがす時に刃先が尖った包丁だと、切れ目を入れて簡単にはがすことができます。
以上の2点の条件を最も満たしている包丁は牛刀なのです。
スーパーやデパートで販売されているお手頃な包丁は三徳包丁が多いですが、初めての包丁にはぜひ牛刀を選んでみてください。