包丁は、高価な製品だけに関わらずお手頃な物でも10年、20年と長年使うことができます。
しかし、長年使い続ける為には丁寧に扱うことはもちろん、その使い方には注意点があります。
今回は絶対に気を付けなければいけないことを紹介します。
凍った食材は、思いの外硬い物です。どれだけ高価で切れ味の鋭い包丁でも氷や冷凍食品を切ろうとすると刃に大きなダメージがあります。場合によっては再生が不可能なほどに刃が欠けてしまうことがあるので、絶対に止めましょう。
包丁で食材を切る時には、上から下に向かって大きな力を加えてはいけません。
しっかりと手入れされた包丁であれば、普通の食材は包丁を軽く前後に動かすだけで包丁の重みがあれば切ることができます。
魚や動物などの大きく硬い骨は、通常使う包丁で切ってはいけません。
刃が欠けるだけでなく、歪んでしまうこともあります。また、最悪は大きな怪我に繋がってしまうこともあります。
極端に硬い物を切る時は専用の器具(包丁)を使いましょう。
硬い野菜などを切っている時に、種などのより硬い部分に当たって包丁が抜けなくなってしまったりすることがあります。
このような時は、包丁を左右に動かして引き抜こうとしてしまいがちですが、刃に歪みが生じる恐れがあるので絶対にしてはいけません。
そんな時は包丁をゆっくり前後に動かして、ゆっくり引き抜きましょう。
まな板は普通は木製かプラスチック製ですが、中にはガラスなどの硬い特殊な素材で作られた製品があります。
硬過ぎる素材のまな板を使うと、包丁が破損してしまう恐れがありますので、木製かプラスチック製の物を使いましょう。
鋼の包丁の場合は特に非常に錆びやすいです。レモンを切って1時間も放置しておくと錆びができてしまうこともあります。
柑橘類などの酸性の食品を扱う場合には特に注意が必要です。
汚れをしっかりと洗い流して、そのまま自然乾燥なんてことはしてはいけません。
水分は錆びの大きな原因となりますので、洗った後は必ず乾いたふきん等で水分を拭き取りましょう。
錆びは金属どおしを接触させていると、金属から金属へと伝染します。
保管時などに、錆びた包丁と新しい包丁を接触させておくともらい錆といって、錆びがうつってしまいますので注意が必要です。
そこまでひどくない錆びであれば、簡易的なサビ落し専用のやすりで落とすことができます。
ひどい錆びの場合には、おおがかりな研ぎ直しが必要となります。
殺菌の為にと、包丁を火で炙ったりする方がいますが、絶対にしてはなりません。
金属は高温の熱を加えることによって、素材が変化し硬度が下がってしまったりすることがあります。
食器乾燥器の使用もおすすめはできません。
以上、これらのことを意識しておくと包丁は何10年と長持ちさせることができます。
しかし、切れ味を持続させる為にはしっかりと研ぐ必要があります。
切れ味を長持ちさせる為の研ぎ方や手入れについては別の記事で説明します。